不安すぎて逆に描けないという状況について

日本人はとにかく、何かのプロフェッショナルになって輝かしい業績をあげることが苦手です。
絵師の場合は、そもそも門が狭いという物理的な問題の方がプロになりづらい理由としては大きいですが、今回はそこは考えないで、プロになるという目標を持つことのスタンスの話。

絵師にかぎらず、日本人はとにかく、何か輝かしい業界でプロになることをよしとしない気風を持っています。
プロスポーツ選手はだいたいヨーロッパ人より弱いし、イラストレーターは海外で活躍してても細々と仕事してる感が強く、歌手は海外で当てたら日本に帰ってきません。

これはなんでかというと、日本人は横並び精神があまりにも強すぎて、目立つ立場に立つことを本能的に不安がるからです。
もっというと、日本人は「不安がり屋」の遺伝子を生まれながらに持っていて、欧米の基準で判定すると、日本人のほとんどは「病的な不安神経症」と診断されてしまいます。
(どこかのバラエティ番組が調べた非公式の統計では、「人口の98%が『重度の不安神経症』に該当する」という結果もあります)

とにかく何でもかんでも不安でしょうがなくて、とりあえず自分の身に起こる毎日の日常イベントの全てに「不安」から入る。
それが日本人です。

しかも多くの人は、自分が不安に思ってること自体に気づいていません
少しくらい不安なのが当たり前だと思ってるからです。

あなたも、もしかしたら、よくよく考えたらバカバカしいような頭の悪い不安を抱えているかもしれません。

・上手になりすぎて、周りから叩かれたらどうしよう

・絵の練習なんかしても上手になれなかったらどうしよう

・同年代の人に、実力的にどんどん追い抜かれたらどうしよう

たとえばですけど、こんな感じ。

しかも厄介なことに、日本人絵師の多くは、普段は意識的にはこんなこと考えてないんです。
考えていないにも関わらず、こんな風に思っている自分がいることをまず前提として、そのうえで日々の状況判断をしているのです。
なので、自分が不安を抱えていることを認識することがまずできません。

たとえばの話なので色々挙げてみますが、たまにネット記事を騒がす以下のような人。いますよね。

・友達に悪く思われてたらどうしようと思い込む

・上司に悪く思われてたらどうしようと思い込む

・ママ友に馬鹿にされたらどうしようと思い込む

・自分のことを知っている人は、みんな自分の陰口を言っているのではと不安がる

・褒められると、実は悪意があるのではと思い込む

・実は自分は周りの人間よりも出来が悪いのではと思い込む

・上司より先に退社したら失礼になると思い込む

・部下より先に退社したら出来が悪いと思われると思い込む

・職場の同僚が働いていたら、一緒に残っていないと迷惑をかけると思い込む

・職場の同僚が先に帰ったあとでトラブルが発生したらどうしようと思い込む

・自転車で走っているときに、歩行者と自動車の両方から疎まれていると思い込む

・急いでいるときにエレベーター上で静止している人がいると、自分に対して悪意があると思い込む

・「ご苦労様」が失礼な言葉だと思い込む

・お客様に料理を出すとき、漬物の枚数を3切れにすると「身を切れと言っているのか」と苦情が来るのではと思い込む

こんな感じでね、もうホント「あほかー!」って叫ぶ気力も失せるくらいのアホ集団です。
それが「勤勉大国」と呼ばれる日本人の正体だったりするわけですよ。

とにかく真面目にやってるフリをしないと不安で不安でしょうがないから、その不安を紛らわすために真面目に勉強や仕事に取り組むんです。
でも基本的に「不安を紛らわすため」に動いてるだけだから、そもそもやってることがトンチンカン。

ブログや雑誌記事に載ってしまう系の人はかなり重度な行動をとりますが、日本人は「そこまでいかずとも、心の中でちょっと思うくらいなら普通」と思っています。
それ全然普通じゃないからね!?

中でも悪質なのが、「自分に向けられたあらゆる言葉に対し、実は隠された悪意があるのではと思い込む」というもの。
特に仕切りたがりの人とかが、実は内心思ってたりすることが多いみたいです。

「AKBにいそうだよね」と褒められる

→ 「AKBにはブスもいるじゃない! 私がブスって言いたいの!?」と受け取る

「若く見えるね」と褒められる

→ 「アホっぽいって言いたいのか!?」と受け取る

「落ち着いて見えるよね」と褒められる

→ 「アホつまらないって言いたいのか!?」と受け取る

言ってねーよ。うるせぇよ。永めに寝てろよ。
素直に受け止めればいいのに、「馬鹿の考え休むに似たり」とはホントよく言ったものです。

しかも大部分の人は、自分が不安に思ってること自体に気づいてないのです。
自分が不安に思っていることに自分で気づいていないがゆえに、「誤解するようなことを言った相手が悪いのだ」と考えてしまいます。
せっかく褒めてあげたのに、言った方はいい迷惑です。

それから、日本では残業しすぎによる過労死が社会問題化していますが、その原因も根っこは一緒です。
不安で不安でしょうがないから、無駄に過大な残業をしすぎる。もしくは部下に残業を無理強いしすぎる。
なのに自分が不安に思ってること自体に気づいてないので、「残業しないと(させないと)不安」という思い込みが実はごく個人的な妄想だということに気づくことができません。
だから自分が不安なのを「ブラック企業」のせいにしてしまうんです。

あともう1つ、自分の考えをあまりにも押しつけすぎて「独親」になってしまう人も同じ。
自分の子供が幸せになれるのか不安で不安でしょうがないから、過剰に口を出しすぎてしまう。
でも自分が不安に思ってること自体に気づいてないので、我が子が幸せになれないのは(ホントはなってる)本人の出来が悪いからだと思い込んでしまう。

自分の不安を他人のせいにして、自分では何もしようとしない
行動を起こすより何もしない方が楽ですからね。

しかもそれらを指摘すると「つい考えてしまうものはしょうがないじゃん」とか言い出すんです。
自分で勝手に悪い方に考えておいて、しかもそれを人のせいにするのを「しょうがない」とか言うんですよ。
だったら俺がおまえをつい殴ってもしょうがないんだな? と強く言いたい。
「だって悪く思っちゃうんだもん」が理由として通じるなら、「だって殴りたかったんだもん」が理由として通じなければ不公平です。

そうじゃなくて、もっとちゃんと考えてみましょう。
「日本人がそういう人種に進化したのには、ちゃんと理由があるんじゃないか?」
ということをです。

・日本人が不安神経症なのは、スキルを高めるため

もうね、まわりくどい言い方してもしょうがないんでズバリ言いますけど、日本人が生まれついて不安神経症なのは、至高を目指すためです。

日本という国は、地球上の他の地域に比べて気候が安定している場所にあるうえに、いかんせん国土が狭いです。
ですから、特定の業界ばかりが過当競争に陥りやすいという、そういう土地柄なんです。
なので過当競争に打ち勝つ力が必要だったのです。
(ほかにも「地震が多いから」とかそういう理由もありますが、あくまでたくさんある理由の1つとして)

そのために日本人が歴史の中で獲得した気質が、「わざと不安神経症を患う」というもの。
現代人にしてみれば迷惑な話ですが、日本人は長い歴史の中でそういう選択をした民族なのです。

どんなに努力しても不安で不安でしょうがないから、どんどん努力して至高の存在を目指そうとする。
それが日本人の本来あるべき姿です。

もともとそういう遺伝子を持っているのですから、小さなことにいちいちウジウジしてしまうのはしょうがないです。
遺伝子は自分の意志では変えられません。
しょうがないです。

ですからまずは、自分の中の不安を無尽蔵に増長させるのをやめましょう。
不安に思っている自分がいる事実を認め、それがただの個人的な妄想であることを認めましょう。

そして「不安に思っている状態」を練習に生かしましょう
「そんなに不安なら、不安でなくなるまで努力すればいい」のです。

ただし、不安だからという理由で永久に頑張り続けたら、単に体を壊して社畜として死ぬだけ。
不安はあくまであなた自身の個人的な妄想です。
だから「疲れたら休んでもいい」んです。

夜暗くなったら帰って寝ていいんです。
褒められたら喜んでもいいんです。
自分を不当に扱う人の元からはバックレてもいいんです。
幸せになってもいいんです。

そう考えることで日本人は、「ただの不安がり」から「努力家」にクラスチェンジできるのです。
今、なにか不安を抱えている人は、少し考えてみてください。

その不安、ホントに根拠があるんですか?

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